詩と批評のあいだ(2018)
詩のようで二次創作のようで批評のようなもの。
論じる対象の文体でその作品を論じる、ということを試みた。
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本論は元の作品から多数の引用をし、加工および、新たに言葉を加えて再構築している。
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詩と批評のあいだ
Ⅰ 悲しき妄想———ミランダ・ジュライ『いちばんここに似合う人』(岸本佐知子訳)
Ⅱ 浮気者のための恋愛論———ジュノ・ディアス『こうしてお前は彼女にフラれる』(都甲幸治・久保尚美訳)
Ⅲ 増幅される声——チャック・パラニューク『ファイト・クラブ』(池田真紀子訳)
Ⅳ これからの恐怖にむけて——ブライアン・エヴンソン『遁走状態』『ウインドアイ』(柴田元幸訳)
Ⅴ 放流されたことばたちのゆくえ——リチャード・ブローティガン『アメリカの鱒釣り』(藤本和子訳)
Ⅶ 落ちてゆく子供たち——J・D・サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』(野崎孝訳)
Ⅷ ガラスのケースに入れられて——J・D・サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』とグラース家の物語(野崎孝訳)
Ⅸ まばたきのない語り——村上龍『コインロッカー・ベイビーズ』
Ⅹ からっぽの棺桶を埋めること——ジョナサン・サフラン・フォア『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(近藤隆文訳)